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 名刀こうじ(玄米こうじ) 〜白みそをつくる〜
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商品について  作り方  作り方のポイント  手づくりのお値段 
 
 白みその利用法  白みその博物誌
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商品について

なぜ、普通の味噌ではなく、白みその作り方をご紹介するのか? …それは、すぐできて、すぐ食べられるからです。
味噌といば、3年味噌という名前があるぐらいですから、時間をかけて、じっくりつくるというイメージがあります。しかし、ここで紹介する白みそは、なんと、3日もあれば、食べられる味噌なのです。
仕込む時間も、大豆さえ煮てしまえば、20分くらいで完了。
作り方も、特に注意する点がないほど簡単です。

ただ、白みそといったときに思い浮かべる、なめらかで、きれいな白みそと、できあがりは少し異なります。
白米のこうじではなく、玄米こうじということもあり、色は、やや茶色っぽく、こうじのつぶつぶが残っています。けれども、アミノ酸や水あめなどを加えなくても、自然な甘みがあり、クセになる美味しさです。
もちろん、できあがった白みそをすり鉢ですれば、こうじのつぶつぶはなくなり、舌ざわりの滑らかな白みそになります。

なお、普通の味噌の作り方は、商品に説明書きがありますので、チャレンジされる方は、そちらを参考にしてみて下さい。


作り方

 
分量(こうじを250g使用の場合、できあがり約750gの白みそ)
     ・名刀こうじ:200g〜250g
     ・乾燥大豆:100g
     ・塩:30g

      以上の、それぞれ半量で仕込むこともできます。


 
特に用意するもの
     
・すり鉢とすりこぎ(大豆をすりつぶすことができれば何でもよい)
     ・耐熱性のあるタッパー(弁当箱より大きめのタッパー)
     ・圧力鍋があると、大豆を早く煮ることができて便利です

 
手順

1. 大豆をやわらかくなるまで煮ます。 2. 大豆を煮ている間に、麹を、ひたひたくらいの水で浸けておきます。 3. 煮上がった大豆を、熱いうちに、ペースト状にすりつぶします。
4. すりつぶした大豆と、水に浸けておいた麹と、塩を混ぜ合わせます。 5. タッパーに詰め、あら熱をとってから冷蔵庫へ入れます。3日もすれば食べられます。 6. 煮野菜に添えたり…。

作り方のポイント

 
こうじの量
乾燥こうじの量は、乾燥大豆に対して、2〜2.5倍くらい。こうじの量を増やすほど甘みが増すはずですが、2倍の場合でも、2.5倍の場合でも、それほど変わらないという印象です。
こうじの量は、厳密ではなく、“だいたい”で大丈夫そうです。

大豆の量は、煮上がったときのつまみ食いを考慮して、少し多めにしておいた方がいいかもしれません。

塩の分量は、全体量の5%が目安です。


 
こうじを水に漬けておく
乾燥こうじなので、あらかじめ、こうじを水に漬けます。1時間も漬けておけば充分です。

 
混ぜ終えて、あら熱をとったら冷蔵庫へ
すぐに冷蔵庫へ入れたら、発酵しないのではと思われるかもしれませんが、大丈夫です。フタを閉めても大丈夫です。
季節によりますが、発酵を早めようと常温で置いておくと、塩分量が少ないため、傷む可能性があります。
大豆とこうじと塩を混ぜたあと、しばらく常温に置いておいても、すぐに冷蔵庫へ入れても、それほど差がないようです。

仕込んで1日目や2日目くらいは、まだ塩辛いですが、3日目くらいから甘みが出てきて、味がこなれてきます。3日目以降は、それほど大きな味の変化は感じません。
市販の白みそも、1週間くらいで発酵が終了するようです。


手づくりのお値段

 
100g:約80円
レシピ通りにこうじを250g使用して仕込んだとして、こうじの値段が840円(500g入)の半分で、420円。
乾燥大豆の値段が、国産100%で有機栽培のものを使用したとしても、100gで150円くらいでしょうか。
合計570円。塩などを考慮に入れて、750gが、600円くらいになります。
したがって、100gあたり、約80円と考えることができます。

こうじを200gで十分と考えれば、もう少し安くなります。

通常、多少なりとも良質な白みそは、100gあたり100円以上はするようです。


白みその利用法

 
2つのタッパーを使って
2つのタッパーを用意し、交互に仕込めば、常に白みそを欠かさずに利用することができます。

 
やっぱり和食に
あつあつのごはんにのせて食べれば食が進みます。
また、煮野菜に少し添えると、野菜の味を生かして食べることができます。野菜の味を楽しみながら、時々、白みそをアクセントに口に運ぶ…。美味しい野菜が手に入ったら、野菜本来の味を大事にしたいですね。

 
パンにぬって
天然酵母パンとの相性が良いとされる“ごまみそペースト”。
無塩のごまペーストと手づくり白みそを合わせ、パンにぬって食べるのも、またよいものです。
この白みそ。バターとの相性も悪くありません。
パンは、カンパーニュやライ麦入りなど、ハードタイプがあうでしょうか。


白みその博物誌

 
白みそって何?
白みその特徴は、使うこうじの量が多く、塩分が少なく、短かい期間で作られる点にあるといえましょう。色は、名前のとおり白色、あるいは、黄味がかったクリーム色です。
こうじは、大豆に対しておよそ2〜2.5倍使われ、塩分は5〜7%とされます。

白みそは、米こうじが使われるので米味噌(大豆+米こうじ+塩)に分類されます。
なお、麦こうじが使われれば麦味噌(大豆+麦こうじ+塩)、大豆に直接こうじ菌を植え付ける場合は豆味噌(大豆+こうじ菌+塩)と呼ばれます。

そして、こうじの量が多いほどぜいたくな味噌であるということができるので、白みそは、とてもぜいたくな味噌ともいえるでしょう。

塩分が少ないため、保存性はありません。冷蔵庫に入れておけば、数ヶ月はもつようです。

発酵の仕方も、普通の味噌とは異なります。普通の、塩分が多くて長い期間熟成させる味噌は、こうじに含まれる酵素だけではなく、工程中に発生するさまざまな微生物によって熟成していきますが、白みその場合、こうじに含まれる酵素の作用のみによって作られます。

一般的に、白みそというと、京都の白みそを思い浮かべるのではないでしょうか?
西京白みそと呼ばれるもので、その他には、香川県の讃岐白みそや、広島県の府中白みそなどがあり、白みそは主に西日本でつくられます。


参考にした本:「味噌・醤油入門」(海老根英雄・広瀬義成、日本食糧新聞社、
                 1994年)
       「新・食品事典7」(河野友美、真珠書院、1991年)
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