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菊池わさび園 〜無農薬のわさびとわさび漬け 山梨県都留市〜 | ||
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2004年〜2012年の記事です。内容が古くなっている場合がありますのでご注意下さい。 |
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●山の緑と水の音に囲まれて 五月晴れの気持ちの良い朝、山梨県都留市でわさび園を営む、菊地さんのわさび田を訪れました。 菊地さんの作業所は、棚田のように広がるわさび田の一番下に位置します。 大正時代に創業したわさび園の3代目、菊地富美男さんにお話を伺いました。 |
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●農薬を使わない、わさび栽培 わさび田は、小さいものも含めると、100枚ほどもあり、全部合わせて、7反(2400坪)くらいの広さになるといいます。 そのわさび田では、まったく農薬を使いません。その無農薬栽培を始めたのは、ほぼ10年前(2006年時)。 今では、毎年、確実に状態がよくなっていくのがわかるそうです。特に土の状態は歴然。 無農薬栽培に変えてから3年くらいは、青虫、黒虫、アブラムシなどの虫が多く発生して、肉体的にも経済的にもとてもきつかったそうです。虫を1匹1匹手でとらなければなりませんでした。 また、アブラムシは、テントウムシが食べてくれるため、いなくなったそうです。1年に3回くらい、テントウムシがわさび田を埋めつくす勢いで乱舞する日があるそうです。菊地さんいわく“自然の旬ですね”。 菊地さんのわさび田は、農薬を使わないのはもちろん、何も投入せず、何も持ち出さないのが原則です。本来、わさびがもっている生命力をめいっぱい発揮させる農法なのだと思います。だからこそ、育つわさびは“健康そのもの。 |
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●収穫から出荷まで 美味しいコーヒーを飲み終わり、わさびの収穫を手伝わせて頂くことになりました。わさび田に入ると、ハンノキが植えてあるのに気がつきました。これは、日陰をつくるために、菊地さんが1本1本植えたものだそうです。細やかな気遣いが伝わってきます。 長靴にはきかえて、小さいクワのような道具でわさびを掘り起こします。 このとき大切なのは、根を残さないこと。根を残してしまうと、それが腐り、全体に腐敗菌が広がってしまうのだそうです。草の根の方が、まだ被害が少ないそうです。同種の根の腐敗が、その種の成長にもっとも悪影響を与えるというのは、ちょっと不思議な感じがしました。 茎を折らないように大事に扱いながら、収穫したわさびを作業所に持ち込みます。本わさびとして出荷できるように、1本1本、水洗いをしたり、細い根を取ったりします。 菊地さんは、広いわさび田をほぼ1人で管理し、栽培から出荷準備までこなします。それができるのも、生産量をめいっぱいに上げず、適度に土を休ませながら栽培しているからとのこと。わさびに限らず、今の農業は、“土が疲れ切っちゃっているよ”と教えてくれました。 |
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●本わさびとわさび漬け 本わさびはもちろん、わさびの茎や葉を利用したわさび漬けも作り、販売しています。わさび漬けは、作り方がシンプルなだけに、奥が深いそうです。と同時に素材の良さが生きます。 本わさびは、ごつごつした表面を削らないで、そのままおろして食べて欲しいとのこと。なんといっても健康なわさびですから、皮ごとおろして、風味を大いに楽しみましょう。 本さわびもわさび漬けも、直接送ってくれます。出荷日は火曜日と金曜日の週2回。 なお、わさびにも種類があり、味もそれぞれ異なります。さらに、その土地土地で、特徴が作られていくそうです。 |
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自然環境の維持にも尽力したいと考える菊地さん。今後は、水に恵まれた土地の特徴を生かし、マイクロ水力発電を設置し、作業所の電力をまかないたいと考えているとのこと。 また、都留市周辺には、魅力的な人が多いようです。 そんな人たちに触発されてか、菊地さんも、近いうちに、わさび田の隣りに人が集える場を作りたいと言います。もう建てる場所は決まっているそうです。頭の中には、かなり具体的な絵が描かれているようでした。 「菊地わさび園」 |
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