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(みつばちプロジェクト)
 こんにゃくをつくる 〜「こんにゃく手づくりセット」を使って〜 
                            (完成まで3時間)
みみよりアーカイブ > つくり方>こんにゃくをつくる

 2004年〜2012年の記事です。内容が古くなっている場合がありますのでご注意下さい。

 現在、こちらの商品は取扱いありません。

商品について

こんにゃくづくりのポイントは凝固剤の割合です。このセットにおける凝固剤の割合は、長い間の経験から、誰でも失敗のないように設定されたものです。
健康食品であるこんにゃくを、手づくりして、いっぱい食べましょう。
なお、商品の袋に漂白剤という記載がありますが、白くするために入れているのではなく、粉を乾燥させる工程で、どうしても発生してしまう成分が漂白剤と同じ成分であるため、漂白剤と記載しているのだそうです。これは天日乾燥にでもしなければ避けられないとのことです。

作り方

 分量(約6丁分)
     ・こんにゃく精粉:50g
     ・ぬるま湯:1800cc(1600cc+200cc)
     ・凝固剤(水酸化カルシウム):2g

 特に用意するもの
     ・大きな鍋
     ・1600ccと200ccのぬるま湯

 手順

 


1. 大きな鍋に1600cc
のぬるま湯を入れる。


2. 精粉50g(1袋分)を、
しゃもじでかき混ぜ な
がら、ふり注ぐように
1.の鍋に入れる。泡立て
器を使うとベター。


3. ドロドロの、のり状
になるまでよくかき混ぜ
たら、30分以上放っておく。
その後、もう一度よく練る。



4. 凝固剤2g(1袋分)を
200ccのぬるま湯でよく
溶いて鍋にまわし入れる。


5. 鍋を素早く3分位かき
回す。ブロック状の固ま
りになってもかき回し続
けると、のり状になる。


6. 30分以上放っておく。
皿や容器に移してもよい。
このときの形が、できあ
がりのこんにゃく全体の
形になる。


7. お好みの形に切って
から、とろ火で30分以上、
あく抜きのためにゆがく。
(急ぐ場合、細かく切る)


8. 色がこんにゃくの
中心部まで変わったら、
あく抜き終了。

     

作り方のポイント

 凝固剤は、必ずぬるま湯で溶いてから混ぜる
凝固剤(水酸化カルシウム)を白い粉のまま入れると、凝固剤がこんにゃくの中で点々と固まり、そっくりゴミ箱行きになります。

 凝固剤を手早く、空気を入れないように混ぜる
凝固剤をこんにゃくに回し入れたら、しゃもじなどで手早くかき回してください。すぐ固まってきて、しゃもじなどを持つ手が重くなってくると思います。その際、できるだけ空気を入れないようにするのもポイントです。空気を中に入れてしまうと、その後も空気が抜けず、スポンジのようなこんにゃくになってしまい、おいしくありません。

とはいっても、空気を入れないようにかき混ぜるのは難しいものです。
手順の5で、全体がのり状になって、かき回すのをやめるとき、最後に、しゃもじなどで上から押さえつけるようにして、空気を抜くようにして形を整えるとよいでしょう。

手づくりのお値段

 1丁が約58円
1丁を約300gと計算して、1回で約6丁分(約1800g)のこんにゃくができますので、1丁分のお値段が約58円になります。

こんにゃくの利用法

 変わりこんにゃく
自家製ならではの変わりこんにゃく。
こんにゃくをつくるときに、青のりでも、ごまでも、ひじきでも、ゆずでも、わさびでも、いろいろと入れて、変わりこんにゃくをつくってみましょう。

こんにゃくの博物誌

 こんにゃくと健康
こんにゃくはカロリーはありません。しかし、腸の掃除をしてくれるという、とても大切な仕事をしてくれます。腸は、私たちの健康を保つ上で、とても大切な臓器です。
こんにゃくは、胃や小腸で吸収されません。食べた時の形のまま通過していきます。ということは、小腸などの余分なカスなどを大腸の方へ送ってくれるといことです。豊富な食物繊維(グルコマンナン)が腸壁を適度に刺激して、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促します。

反対の例としてサプリメントが挙げられます。サプリメントは小腸ですべて吸収されてしまいます。大腸には届きません。もし、サプリメントをはじめ、柔らかいものばかりの食事だと。使われなくなる大腸の機能が衰えてしまい、下痢や血便を引き起こし、場合によっては、もっと重い病気や痴呆症などの原因になるそうです。

便秘は日常的におこることとはいえ、万病の元といえるぐらい、こわいものです。
便秘になると、腸の中に留まっている便に悪玉菌が増え、体に有毒な物質を作り出します。それが腸壁から吸収され、血液に入り、体全体にまわります。そうなると、頭痛や肩こり、肌荒れなど、様々な症状を引き起こし、重大な病気の原因にもなってしまいます。

イギリス人のバーキット博士による有名な実験があります。伝統的な食物繊維豊富な食事をしているアフリカのウガンダ人と、精製された加工食品ばかり食べているイギリス人との便の量と便の通過時間を比べたものです。ウガンダ人の便の量と比べ、イギリス人の便の量はわずか1/5、便の通過時間は、ウガンダ人が35.7時間であるのに対し、イギリス人はなんど83.4時間かかっています。
せっせとこんにゃくを食べて、お通じをよくしましょう。

 こんにゃくダイエット
ダイエットの前に健康であることが大切だと思うのですが、カロリーのないこんにゃくを上手に取り入れれば、ダイエットにも有効です。
こんにゃくを食べる分、普段の食事を減らせば、ダイエットできます。つまり、食事全体の量を変えないことがポイントです。例えば、毎日の食事に200gのこんにゃく製品(白滝などを含む)を取り入れ、1ヶ月続けたら3kgやせたという話もあります。

極端なことをしなくても、日常的にこんにゃくを食べるようにすると、腸の調子もよくなるでしょうし、健康にもよいダイエットができるのではないでしょうか。

 一般的なこんにゃくと生芋こんにゃく
こんにゃくは、板こんにゃく、玉こんにゃく、糸こんにゃく、さしみこんにゃくなど、さまざまな種類がありますが、すべてこんにゃく芋からつくられることには変わりありません。
製法では、いったん精粉と呼ばれる粉にしてからつくる一般的なこんにゃくと、芋をすりおろして、芋から直接つくる生芋こんにゃくの2種類に大きく分けることができます。

弥生時代以前から食べられているというこんにゃくですが、、もともとは生芋こんにゃくの作り方しかありませんでした。しかし、江戸時代に、現在の茨城県にあたる常陸の国の農民、藤兵衛が、こんにゃく芋を粉にすることに成功しました。粉にすることにより、保存、運搬が容易になり、こんにゃくが広く普及することになりました。

 黒いこんにゃくと白いこんにゃく
生芋こんにゃくのつくり方だと、芋の皮が入ったり、芋の酵素によって、できあがりが黒くなります。一方、精粉からつくると白くなります。
かつては、静岡県から西は黒、東は白と、好みが地域ではっきり分かれていたそうですが、最近では、全国どこでも黒いこんにゃくが好まれているようです。かといって、生芋こんにゃくが増えているわけではありません。現在市販されているこんにゃくのほとんどは精粉からつくられているもので、本来は白くなるはずですが、海草を混ぜて黒くしています。

 農作物としてもコンニャク
現在栽培されているコンニャクイモの品種は、「在来種」、「支那種」、「備中種」、「はるなくろ」、「あかぎおおたま」の5種類です。
日本で、古来栽培されているのは「在来種」で、味は一番いいとされていますが、栽培は難しいのだそうです。
「はるなくろ」、「あかぎおおたま」は交配種です。

また、コンニャクイモの栽培は、非常に手間がかかります。
サトイモ科であるコンニャクは、生子(きご)と呼ばれる子芋を春に植え、育て、秋に収穫します。ところが、1年目はまだ小さく、食用に加工することをしません。2年目でもまだだめです。なんと3年も植付け、育成、収穫を繰り返し、ようやく食用にするのです。もし、そのまま続けて栽培しても、4年目からは成長がにぶり、5年目くらいで花が咲いて芋の寿命がきます。そこで、一般的には、3年生と呼ばれるコンニャクイモを加工します。

機械化されたとはいえ、土に植えたり、掘り起こしたりすることを繰り返すのは重労働です。後継者も減ってきています。コンニャクイモを栽培する人が減り、こんにゃくがぜいたく品にならないことを願うばかりです。

参考にした本:「健康食こんにゃく」
            (辻啓介 辻悦子 根岸栄、農文協、1987年)
       「こんにゃくをつくろう」(永島利明、民衆社、1988年)

     

 

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