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(みつばちプロジェクト)
 三幸園 〜東京の杉並でフルーツトマト栽培〜
みみよりアーカイブ > 農>三幸園

 2004年〜2012年の記事です。内容が古くなっている場合がありますのでご注意下さい。

●酸味も美味しい、大人気のフルーツトマト

東京都杉並区の井草にある「フルーツトマトの三幸園」。まさに住宅街のど真ん中で、ハウス栽培のトマトを中心に、専業で農業を営んでおられます。
この地で3代目という森田信幸さんにお話を伺いました。2006年の12月と2007年の2月に訪れましたが、当然のことながら、ハウスの中はポカポカ。トマトも心地よさそうでした。

ハウスでのトマトの収穫は1月~6月末くらいまで。夏は、今の環境では暑過ぎて、収穫が難しいそうです。
もし、露地でトマトを栽培するとなると、東京の場合、早くても種まきが5月になり、収穫は9月か10月。その結果、かなり収量が少なくなってしまうとのお話でした。

2月に訪れたときは、ちょうど、収穫が始まった頃。
1つかぶりつかせて頂きましたが、1口目からふわっとフルーティな風味が口の中に広がりました。スパイシーともいえるほど。そして甘さだけでなく、酸味もあり、濃くて厚みのある味わいが…、その美味しさにびっくりです。
最近は、地元でも手に入りにくくなっているほど大人気なのもうなづけます。

熟すそばから売れていくフルーツトマト。中玉です。

健康的なトマトがすくすく育っています。

●三幸園のトマトのつくり方

森田さんは、極端に水分を抑えて甘みを引き出すということはしていません。水は、必要なときに必要な分だけ与えるという方針です。
糖度だけを追求することもしません。
それで、酸味も生きた、美味しいトマトができるのでしょう。
糖度に関しては、今の栽培方法で、十分、甘さのあるトマトができます。

農薬は、現状からいえば、ほとんど無農薬なのですが、管轄する東京都が、冬~夏にかけて収穫するトマトの農薬使用基準を作成していないため、申請も表示もできないという状況です。

「農家は、誰でも、できれば農薬など使いたくないと思っているのではないでしょうか」と語る森田さん。農薬を使わなくてすむように、害虫対策、病気対策で、さまざまな工夫をこらしています。
いってみれば、物理的な防除が中心になり、「手間はかかるけれど安全」とおっしゃいます。

農薬について勉強すると、同じ「農薬」でも、“こんなものは使えないなあ”という農薬や、“これは使っても大丈夫なのでは”という農薬もあるそうです。例えば、成分がデンプンだけの農薬もあるそうです。
お話を伺っていると、農薬について、消費者側があまりにも知らないということを感じました。


●縁側でお話を伺いました

ハウスを出て、小松菜などが植わっている畑の横を通り、母屋の縁側に案内して頂きました。
なお、小松菜、大根は減農薬、ジャガイモは無農薬でつくっていて、特別栽培農作物として認証されています。

梅の花が咲きほこっている庭を眺めながらお茶を頂いていると、すっかりなごんでしまいます。縁側っていいなぁと、つくづく思ってしまいました。
「普段、縁側でゆっくりすることはなかなかできませんけどねぇ」と森田さんは笑います。

この地域は、まだいくつか農地が残っていたり、「講」といった集まりなども残っているそうですが、すぐ裏に、杉並区でも最大級のマンションが建設されていて、地域の風景が変わりつつあります。

森田さんは、都市農家と地方の農家の、状況や抱えている問題は、まったく違い、1つの法律に当てはめるのは無理だと断言します。都市特有の、生産緑地、相続税猶予の問題など、明快に教えて頂きました。
私たち都市住民は、“畑っていいよね”などと簡単に言ってしまいますが、もっと都市農業をとりまく状況について、知らなければいけないことがたくさんあると気づかされました。
それでも、庭の梅と雨上がりの澄んだ空を見上げていると、素直に、こういう場所は残って欲しいと思いました。

三幸園 http://www.yasai.com/

最新情報は、ブログから→トマトハウス

この畑の横に、ハウスが並びます。

 

お話を伺った森田さん。日当たりのよい縁側にて。

     

 

 

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